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2018年6月5日火曜日

私の翻訳者としてのルーツ

写真は幼い頃の私を抱っこしている、亡き父親の姿です。

私の父は農林水産省の上級職の技官でした。ごく若い頃は文系を志しましたが、生活のために理系を選び、農業土木を専攻しました。

父の最初の就職先は八幡製鉄所です。八幡製鉄所にも教育機関はあったのですが、飽き足らなかった父は大学進学を選び、農林水産省にたどり着きました。

父は私が文筆の仕事に就くことを希望していました。特に、小説家になって欲しかったようです。自分の叶えられなかった夢を私に託したのでしょう。

私が翻訳をやると言った時、父は、「翻訳をやって小説の書き方がわかったら、小説を書くのもいいだろう」と言いました。父は翻訳について、その程度の認識でした(笑)。

ですが、父の後押しがなかったら、私は翻訳業をやっていなかったでしょう。若い頃の私には父の判断がすべてでした。

ちなみに、私が翻訳に興味を持ったのは、高校時代に読んだ、アーサー・C・クラークの『2001年宇宙の旅』がきっかけです。伊藤典夫さんの訳が素晴らしく、自分もこんな翻訳ができたらいいな、と高校生なりに夢見ました。

実務翻訳の道を選んだ私ですが、伊藤典夫さんの訳はいつでも参考にしたいですね。簡潔で、余計な飾りがなく、それでいて読者にイメージを喚起する訳です。

それでは、今回はこのくらいで。

Have a nice day!



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