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2018年6月28日木曜日

私の命を救ったウクレレ



Hello, everyone!

私は1度、山形県のとある禅寺に修行に行ったことがあります。

メインイベントの稲刈りの日、私は3時間睡眠でした。朝のお勤めに遅れるのを恐れたからです。

無事、稲刈りも済み、銭湯にも入って(私はコインの持ち合わせがなかったので他人の使い古しのタオルで身体を拭きました)、いよいよ宴となりました。

2日ぶりのお風呂で気持ち良くなり、宴会のご馳走を食べてご満悦だった私に、ご住職のお弟子さんが話しかけてきました。それから試練が始まったのです。

彼の厳しい追及に半泣きになっている私。それでも追及をやめない彼。見かねたご住職が、こちらに来い、と指示なさいました。

ご住職はまずお弟子さんに、「おまえのほうが人格が優れているのだからおまえが気がつかなければいかん」と叱責しました。

その後、私に、「一宿一飯の恩義だ。廊下を3回掃除していけ」とおっしゃったのです。

禅寺の廊下の掃除の大変さは経験したことがない方にはわかりません。3回掃除するとなると、重労働を3時間は続けることになります。

もし私に気持ちのゆとりがあれば応じたでしょうが、お弟子さんに精神的に追い詰められていた私にはとても無理でした。

しかし、お金を払えば解決するような状況ではありません。

切羽詰まった私は、持参のウクレレで「きらきら星」を弾きました。観客のみなさんから、「ほう~」という嘆声がもれました。

それから、「故郷」の弾き語り、合唱。3番までフルでやらされました。

予約しておいた宿に車で送り届けられた私は、ようやく部屋で一息ついたのでした。普段、お世話になっている禅寺に助けを求める電話もかけました。

私の行きつけの禅寺のご住職は、後日、ご報告に伺った際、「そもそも永平寺が養成機関として機能しているかどうか…」とおっしゃっていました。例のお弟子さんは永平寺での修行は済んでいたのです。

お寺では厳しい経験をしたものの、地元の方との交流もあり、全体としては実りのある修行でした。

ただ、もし私がウクレレを持参していなかったら…。

今、考えても恐ろしいことです。

Have a nice afternoon!


2 件のコメント:

  1. ずいぶん謎めいた話です。

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    1. 謎めいた、と言うより単につらい想い出なんですけどね。あの時使ったウクレレを断捨離しなければ良かったのに、と思います。

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